てんまんアラカルト 小林有吾

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農業高校の食材調理科に通う男子高校生は問題児ながら常識破りの奇想天外な調理法を編み出していく。そんな中、幼少時に師事したシェフの娘と名乗る少女が現れる。奇才の男子高校生による料理ドラマ。
幼少時に師事した料理人の言葉を信条とし料理の道に進む男子高校生が主人公。農業高校の調理科に所属する主人公は課題や出席を無視するため落第寸前だが、食材の研究には余念がなくセンスも抜群、既存の調理法に疑問を持ち新たな調理法を編み出すという公私ともに型にはまらない天才タイプ。
料理方面は、既存というか常識にとらわれない新しい調理法、それも力技でなく薀蓄に説得力がある。というか調理は化学、という言葉を実感するといったほうがしっくりくるかな。知識・技術描写のみならず、実食の描写も大仰にならず自然においしそうと感じるところが良いな。
人間ドラマのほうは、主人公を良く知る幼馴染の少女、主人公を慕う周囲の面々、そしてかつて師事した料理人の娘と名乗る少女を交え、かつ件の師匠の正体を明かしその影も見せつつ続きがきになる伏線がはってある印象。
料理漫画としては敷居が高すぎず興味をそそる内容かと。

小林有吾
講談社コミックス月刊マガジン全4巻 / 講談社
ジャンル:少年・料理・学園 / 好み度:★★★☆☆