設定少女 川津健二朗

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三十路の童貞青年の前に現れたのは、男の精を糧だという女性だった。食事としての性交も女性の設定と踏んでいた主人公だが。ファンタジー要素を加えた官能ラブコメ。

恋愛未経験で彼女なし=年齢の三十路で童貞の編集の仕事をする男性は、美人に付きまとわれる。かなり疲弊しているようで食事を与えようと部屋に入れたところ、彼女の糧は男性の精だという。
ほかに恋をすると死ぬや父は狼というありえない身上を語る女性に、主人公は彼女の「設定」に付き合い同棲もとい同居をはじめることになるが。
こういう展開なので主人公と女性との性交の描写がけっこう多い。とはいえが女性側にとってそれは性交ではなく生命維持のための食事、挿入と射精は口腔に食べ物を運ぶのと同義なわけで、女性側の表情など描写的には味気ないかも。男性側にとって性交を望むのにほかの肉体的接触行為にははじらったりするギャップとか絵面と状況描写的にはぐっとくるのかもしれないが。
設定をつけてはいるが本質的にはものおじない好ましい女性に惹かれていくも、交わるたびに主人公と女性との認識の乖離に落ち込んだりもする主人公。そうこうしているうちに女性側にも主人公への好意が芽生え始めたかという矢先に女性の身内らしき女性が登場し事態は一変する。
物語の設定が面白いし、恋愛に関して生命的制限がある女性との恋愛をどう味付けしていくか気になるとタイトル。

川津健二朗
ジェッツコミックス全3巻 /白泉社
ジャンル:青年・ラブコメ / 好み度:★★★☆☆