修吾にもたらされた、世間知らずの若き当主の依頼は、好きな男性の相手と添い遂げたいが男色の知識が皆無なので指南して欲しいというものだった。いわゆる主従の性教育実践BL、といったところか。
当初ノリ気がなかったものの、先祖の恩義という題目と亡き祖母の意向から、断り切れないならばとやる気が出てきた修吾。ビジネスライク的にやろうとしていたものの、当主はほんとうに純粋培養で可愛らしく、世話をしないとなにもできないところとかも含めて修吾は傾倒していく。
指南はするものの一線は越えられないもやもやとか可愛らしく乱れる当主の描写とかツボは抑えられてるなあと。
時代錯誤というか浮世離れした現代社会とのズレた感覚の妙とそれゆえの純朴な気質の受をあますところなく体現していますね。話自体は色もの系だと思いますが恋愛ものとしては王道な展開。
著者の絵柄とか、攻のギャグぽい心情描写とか、クサめのやりとりなど個人的に少々微妙なところもあったのですが、素直な話運びだったので楽しく読めました。
それにしても張り型のトリビア的エピソードが妙に詳しかったなあ。あとばあやさんのキャラがGJすぎる(笑)物語の中で一番印象に残っているのがこれという。
かぶとまる蝶子
KARENコミックス全1巻 / 日本文芸社
ジャンル:ボーイズラブ / 好み度:★★★☆☆