ぼくは麻理のなか 押見修造

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周囲になじめずひきこもりとなった男子大学生は、コンビニで出会う女子高生にひそかにこがれてあとをついていくようになって1年がたつ。そして同じように後をつけていた時、彼女が振り向いた・・と思ったのち大学生は彼女の体の中にいた。
ひきこもりの青年は、憧れの女子の後をつけていた途中に彼女が振り向いた、というところまでは記憶しているが、気がつけば彼女になっていたというはじまり。いわゆる入れ替わりもの・・かと思ったら主人公に彼女の意識が入ってはいない、当人自身がいる模様。単なる入れ替わりものと違い、女子の中に入っている主人公自身は誰なのか、彼女の意識はどこに行ったのかという謎を孕んだまま話は進む。そして主人公の意識が入った彼女に違和感を覚えたクラスメイトの女子が登場する。どうも彼女の信者のような好意を持つゆえに主人公(の意識)に好意的ではなく、けんか腰ながら二人で彼女の意識をとりもどす展開になるのかなあ。
ひとひねりを加えた話運びはさすがといわざるを得ない。じりじりとひりひりとした著者が生み出す独特の空気感を伴い続きが気になる構成。

押見修造
アクションコミックス全9巻 / 双葉社
ジャンル:青年・ドラマ / 好み度:★★★☆☆