学校の熱帯魚同好会には浮世離れした美人の部長と彼女に惹かれ入った唯一の部員の男子のみ。部長は、実は何百年も生きるアクアリウムの術を使う魔女で、熱帯魚を元に女子の姿のホムンクルスを造り、男子部員と交合させ子供を作らせるという実験を試みる。
ちなみに魔女が出てきますが舞台は現代日本です。魔女とか実験とかファンタジー要素が多分にありますが、根幹はラブコメ。男子が部長に片思い、部長の思惑から熱帯魚ちゃんが男子に接近などなどの要素を提示して展開していく図式。それのみならず、魔女の部長も実験をする側ながら微妙に男子を意識しはじめてみたり、部長の同胞というか同業者の魔女も登場したり。
荒事なアクションコメディな展開も多々ありますが、基本的にのんびりとした雰囲気。部長が茫洋としたキャラだからか。あと観察者の部長が実験事項に入っていくというのがツボかも。
アクアリウムに特化した魔女の設定をきちんと活かしたタイトル。熱帯魚が物語の肝だからか単なるこだわりか、登場する熱帯魚の簡単な薀蓄説明がついているのも妙に印象的でした。
秋田書店から出ていましたが、徳間書店から完全版が再発行されました。
山西正則
リュウコミックス全２巻/ 徳間書店
ジャンル：少年・学園・ファンタジー / 好み度：★★★★☆