蜘蛛神の少女と神の使いの力を宿した少年は、国外からやってくる脅威と戦う。
主人公の少年は、物事に動じない眼鏡をかけたキャラだが見かけとは裏腹に健啖家で人間離れした身体能力を持っている。とはいえ周囲に浮くことなくごく平凡な生活をしていた。そんな中、主人公の前に、奇妙な少女が現れ、渡来の侵略者から国を守れと告げる。
小柄で凛とした少女神と冷静沈着な眼鏡キャラに見せかけていい意味で若干ズレている主人公の少年という絵面は正直ストライクでした。いまどきの、スペックは高く理知的だが砕けた面もあるキャラ同士のテンポの良いやりとりは魅力。キャラ紹介を兼ねた主人公や少女神のエピソードも微笑ましい。
オカルトファンタジー系の大仰なバトル展開が見所なんだろうけど、敵対の構図は若干安直かなという印象も。バトル以外の描写は好みなんですがね。
キャラには魅力を感じるものの、ストーリーの方はどっちに向かうの?みたいな不安が無きにしも非ずというか・・。前作もそんな印象があったのですがこのタイトルもなんのかんのと楽しめる内容になっていくのかな。
光永康則
シリウスコミックス全6巻 / 講談社
ジャンル:少年・バトルアクション / 好み度:★★★☆☆
題名を見て阿Q正伝を思い出すのは私だけじゃないよね?