主人公の男子中学生は母を亡くし、十年ぶりに母の実家である離島の旧家に赴くと、家の頭首の祖母から次期頭首に指名されてしまう。当人はその気がなく辞退しようといたところ祖母が急死してしまう。
離島という閉鎖された環境からか異様な儀式や因習があったり陰惨な事件が起きたり島の住人の反応の奇異、表紙にもある牛のかぶり物をかぶった半裸の女性の暗躍など、横溝を彷彿とさせる伝奇ホラーサスペンス。
隔離された環境における異様な状況サスペンスとしてはお膳立ても構成もソツがなく十分楽しめる。ただなんかわかんないけどエロスが強調されてるなあという印象。とはいえとってつけたというわけでもなくインパクトを強めるためだったのかなと。表紙の絵の女性が物語の肝だろうし。
ただ絵の癖が強いというのもあって若干話に入りづらかったかも。表紙の絵はかっこいいんだけどなあ。
東田裕介
アフタヌーンコミックス全2巻 / 講談社
ジャンル:青年・サスペンス / 好み度:★★★☆☆