吉田家のちすじ 中島守男

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男所帯の一家に後妻として入った主婦の、家人のスケベに悩まされる日々。
祖父、義父、夫、義理の息子と清清しいまでに男性ばかりの吉田家に嫁いで7年目。三十路に入った今でも家人の視線が気になる今日この頃といった語りではじまる、日々家人の軽いセクハラにあう若妻の日常のお話。
若奥さんはぽっちゃり系というかむちむちというか。スレンダーではないですが胸が大きくさわりごこちがよさげな体型。家人たちにはクリーンヒットのようです。
セクハラといっても本人は腹がたったり困ったりはするけれど深刻に悩んでいない、こどものいたずらに困るってレベルのようです。家族ドラマというよりファミリーコメディといった感じ。
大人の萌え漫画って説明がありますが、大人というより昭和生まれの中年の萌えっといった風情。つーか作品自体に昭和の香りがするんですが・・・。
言っちゃなんですが祖父や義父と同居で前妻の子供もいる男性、しかも本人もあまり冴えているタイプとは言えないのに23の若さで結婚を決めるってどんな男のファンタジーか、と思っていたのです。
しかしなれそめのエピソードを見て、ああ、ちょっと納得かなと。でも現在の20代前半の人で、これで結婚に至るかというとやはり疑問が残ってしまうので、そのへん昭和テイストだと思う次第。
まあ男女の関係はさまざまだろうし現在でも十分ありえるの話なのでしょうが。
1話1エピソード、奥さんのモノローグで始まり家族のイベントをからませつつオチをつけて終わるという小気味のよい構成。スケベネタを交えつつ家族の風景もリアルに描かれています。
短い話の集合だからか、正直、面白いと思う話とそうでない話のムラがあるのですがおおむね楽しめる内容。ただやはりちょっと年齢を経た人向けかなあと思います。

中島守男
アフタヌーンKC全5巻 / 講談社
ジャンル:青年・ファミリーコメディ / 好み度:★★★★☆