同期の女性社員・栖佑さんの残業に付き合った八日堂くんは、遠恋の彼氏持ちの彼女にお互い寂しい時に利用する代用品でいることを持ちかける。奇妙さと少しの背徳さを内包した社内恋愛物語。「私はうそつきです」という言葉のパラドックス。どちらとも取れるこの言葉がこのタイトルの象徴でもあり。
同じ会社の同僚である男女の恋愛物語・・かな。著者らしい秘密と背徳な要素が混じった大人の恋の話というべきか。
遠距離恋愛の彼氏持ちの女性に恋愛感情を持つ男性。男性は自分の気持ちをうちあければ確実に女性は離れると思っている、一方女性は遠恋相手に少なからず不満や不安があるという状況。
男性は自分の本気を隠し女性に対し互いに「都合の良い相手」であろうと提案するという展開。二人独自のルールのもと彼らの関係は始まるが・・・。
女性が無垢な雰囲気ですが本質は男性にとっての魔性のようなタイプってのが男性に受けるのかも。いい意味でするどいところもあるしね。
自分が惨めになるから本気でも相手に予防線を張るという男性の行動ってのは女性対象の話でのけっこう見かけるような気がします。女性対象の場合は当人同士がしらないだけで相愛ってパターンが多いのですが、このタイトルの場合はどう転ぶか予想がつかなくて面白そうですな。勘違いして男性に惚れた別の女性も登場しけっこう泥沼な展開になりそうなところも含めて。あとやっぱり著者の描く女性は、いい意味でセクシャルな雰囲気が絶妙です。
話が進むにつれ関与する人間も増えぐるぐるとこんがらがる展開に目を離せなくなりました。
本編は9巻まで最終10巻は周囲の人物に焦点を当てて足り後日談だったりな内容です。
続編?としてうそつきパラドクス車内風紀の見出し方も出ているようです。
きづきあきら+サトウナンキ
ジェッツコミックス全10巻 / 白泉社
ジャンル:青年・恋愛 / 好み度:★★★☆☆