赤い頭巾をまとった少女は自分を食べる狼をさがしてとある街に棲み付き、「肉屋」の居候として店主の仕事を手伝う毎日だが。
うーむ、どんな話か説明しづらいですね。一言で言うと宗教色が濃い目のダークファンタジーアクションというべきか。スプラッタで偏執的で背徳的な空気が充満しているカルト色も強いので見る人を選ぶタイプのタイトル。
ネタばらしになっちゃいますが、主人公の赤ずきんは冥界の王女で天使との間に出来た仔が自分を食べる運命にあるという設定。その一連の運命とは冥界の実力者が画策したもの、狼たる仔は教会で人の子として育ち、その父親が監視。他の登場人物も思惑と陰謀が複雑にからみあっています。
陰鬱な雰囲気ですがコミカルな表現も多々あり。ブラックユーモアやエロスネタとうまくかみ合わせてると思われ。
話が佳境に入ってくると曖昧かつ独善的なモノローグといった展開が続き芸術系映画を見るような悲しくやるせないでも清涼なものを感じるラストへと続いていきます。
主人公の銃アクションと暗殺者の4本手の女の子のキャラが個人的にツボでした。
玉置勉強
バーズコミックス全4巻 / 幻冬舎コミックス
ジャンル:青年・ダークアクション / 好み度:★★★☆☆