ストラヴァガンツァ-異彩の姫- 冨明仁

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公式の場には常にフルフェイスの仮面をつける女王は、偽名を使い仮面を外し城下に降り野を森を駆けるお転婆姫。彼女の日常と戦いを描いたファンタジー活劇絵巻。
艶やかな女に収録された短編に登場した女王ビビアンの連載版。短編の時はコメディ一色だったがこちらの1巻目は短編のようなお気楽コメディ、危険な活劇、遠山の金さんぽいエピソード、と多彩。
通常、女王として公衆に出るときはフルフェイスの仮面をつけているが、お忍びで城下に降りて町に遊びに行ったりするときは素顔を晒しているよう。もちろん偽名を使って身分を隠しているが。
冒頭のエピソードでは、森に棲む凶暴な肉食の獣と遭遇、トカゲ種族の人間に助けられ倒すエピソードが展開されるが、その後は臣下に本物は誰だゲームを行ったり、臣民のいる場でポカをやったり身近に感じる交流をしたり、酒場で一暴れしたりとコメディで気楽な明るいエピソードが描かれている。女王様、情が深くて明るい気質でちょっと脳筋っぽい(笑)
バトル描写、状況描写など1コマ1コマ丁寧に描かれていて見応えがある。著者らしい健康的なというかグラマラス系お色気シチュエーションもあいかわらず秀逸。
2巻以降は1巻の伏線よろしくシリアスかつハードな展開になっていく模様。それにしても女王がフルフェイス仮面をつけている理由って今後出てくるのかな。ちょっと気になる。

冨明仁
ビームコミックスハルタ全7巻 / エンターブレイン
ジャンル:青年・ファンタジー / 好み度:★★★★☆