今日のケルベロス 桜井亜都

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幼少時に犬に咬まれてから笑顔が歪になり友人がいない男子。不在の親から家に送られてきた箱からはしっぽのある女の子が現れる。彼女は自分がケルベロスだと名乗るが、というはじまり。
主人公の笑顔が歪なのは幼少時にこの少女が魂の一部をかじったためで、少女は男子のために一定の範囲に常に寄り添い守るという。・・・だとありきたりな話だが、少女がケルベロスというのがミソ。少女には3人の人格・ファーストコンタクトの天真爛漫な少女、寡黙な少女、好戦的な少女が存在し、話が膨らんでいく模様。
主題は主人公の心を埋める・・という話だけかと思いきや、それだけでなく欠けた心を持つ主人公を狙うモノたちからケルベロスが主人公を守るということも含まれていて、冒頭のヒロインの言葉が活きてきておお、と思いました。あと、主人公に片思いの巫女系の人間のヒロインも付加されており、構成も上手いなあと。
トラブルメーカーであるヒロインに対する主人公の対応というか主人公の気質が心地よく、読んでいてほっこりするタイプなのが好み。絵も可愛く、キャラ設定は王道なのに動かし方が自然でするりと読めました。

桜井亜都
ガンガンコミックス全12巻 / スクウェアエニックス
ジャンル:少年・コメディ / 好み度:★★★☆☆