県警の機動捜査隊に所属する男性刑事と女性刑事のコンビは、仕事上の相棒であり、公言していないが恋人同士。そんな彼女らは、担当する事件の変死体発見現場で、ある美人と出会う。以来その美人は何かしら二人の周囲に現れるようになるのだが・・。
機動捜査隊というのはあらゆる事件の初動捜査を行う部署らしい。恋人同士であり仕事の相棒でもある二人が関わる事件のオムニバス形式かと思ったら、1つの事件をじっくり描く構成だった。
物語の始まりとなる変死体の事件がきっかけで出会う美女の奇妙さ、そして後々読み手からは犯人がわかり、刑事側と犯人側両方の視点で物語が紡がれていく。男性刑事の視点、女性刑事の視点、犯人とその周辺の視点と客観的視点が折り重なる。刑事ふたりは犯人にたどり着けるのか、犯人はどう仕掛けるか、が見所なのかな。犯人側の意図が不明瞭で、展開の先が見えるようで見えないところが興味深かった。
山崎紗也夏
モーニングコミックス全7巻 / 講談社
ジャンル:青年・ミステリ / 好み度:★★★☆☆
題名は著者オリジナルの造語なんだけど、実はそれ以前に同じ固有名詞の漫画はあったりする。全然ジャンル違うけどね。