高飛車お嬢様な態度を取ってしまう大財閥の娘と、周囲から変人認定されているクール男子のラブコメ4コマ。
ある大財閥のお嬢様が一般の学校に転校してくる。ヒロインは周囲を庶民扱いするステレオタイプなお嬢様発言をし、周囲は距離を取る中、ひとりだけあっけらかんと素直な反応をする男子がいた。
その男子は周囲から見ても変人らしいのだが、周囲から浮く存在としてふたりが馴染むのに時間がかからなかった、というはじまり。
庶民扱いし男子をパシらせるが、無口で感情表現が乏しい男子は茫洋と従う。男子は仕方なしにというより、まあいいかって感覚で、というところがミソのよう。ヒロインの言動に対する感想もどこかズレているところも。
ヒロインは根っからの高飛車でなく、大財閥の娘ということで周囲から距離を置かれていたことに気付いて以来自分から距離を取る行動に出ているという背景も出てきて、そんな自分をそのまま受け入れる男子に思い入れが出てくる展開かな。
いわゆるツンデレお嬢様コメディだが、後に登場する彼女を理解する女友達を、客観的立ち位置に据え、ヒロインと男子の絆を描いていく構成はちょっと珍しいかも。互いを依存するでなく、でもかけがえのない存在となっていく過程、登場人物のひょっとしたときに出る台詞がなにげに深い。じんわりと描かれる学園生活は読み応えがある。
クール教信者
バンブーコミックス4コマセレクション全4巻 / 竹書房
ジャンル:4コマ・ラブコメ / 好み度:★★★★☆