母に無理心中された足が不自由な女性は、幼い頃から自分を支えてくれた青年と彼の故郷の山村で祝言を挙げる。幸せな日々を夢見るも、それは悲劇の始まりでもあった。
実在の人間とそっくりの人形を燃やす儀式、崩れた女性の容の化け物、子を宿す母、人形と人を入れ替える残酷で不可思議な因習があり主人公も人形の身体にされる。題名にもある「青の母」とはなにか。ホラーと横溝を足したような背筋が凍る展開が続くが、様々な謎が点在したままで初巻が終わるので続きが気になる構成。
著者のホラー展開は予想がつかぬ。あと異常な状況でも愛する相手第一ってシチュエーションも健在。主人公が自分が殺されそうなときは虚ろなのに夫の生存がわかるや一気に動き出すシーンが印象的だった。
茂木清香
アクションコミックス全4巻 / 双葉社
ジャンル:青年・オカルト / 好み度:★★★☆☆