LOVELESS 高河ゆん

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人格交代を起こし、2年間しか記憶がない青柳立夏。人格交代後の立夏を否定し、虐待をする母親をかばっていた兄が何者かに殺されてしまう。そんな中、新しい小学校に転校した立夏の前に我妻草灯と名乗る青年が現れる。兄の「戦闘機」であったという草灯とともに兄の死の謎を探す立夏だが......。
時代設定は現代ながら、その世界観はかなり特殊。詳しい説明がなく読者が感じ取らねばならない仕様で、はじめはとまどうかもしれませんが、読んでいくうちに自然と理解できる構成になっていると思います。子供の時は猫耳としっぽがあり「大人」になるととれてしまう、という設定には正直驚かされました。いわゆる萌えを意識したのでしょうか。しかしこんな世界はなんとなくいやだ(笑)。
人物の感情のぶつかりあいの描写とか言霊による戦闘とかを見るになんだか懐かしさを覚えたり。いまのところ話がいきなり飛んだりしないので読みやすい作品になっているなあと感じました。時流に乗った要素もありますが、流れにのっかっただけじゃない作者独自の感性が光っています。
初回限定版のおまけはまんがとかが入った小冊子なのも特徴。グッズだったら興味がないのですがまんがが読めるので予約に走っております。

高河ゆん
ゼロサムコミックス/1~巻/一迅社
ジャンル:現代ファンタジー / 好み度:★★★★★