家庭でも学校でも逃げ場のない被虐の身の少女のもとに銃の形をした「魔法少女のステッキ」が届けられる。それは不条理なゲームのはじまりでもあった。
兄に虐待され学校ではいじめの対象に、と逃げ場のない少女のパソコンが起動し魔法少女サイトが開き、少女の元に魔法のステッキを送るという。それは銃の形をしており、執拗ないじめに追い詰められた少女はそれをいじめっ子たちに向けると相手は消えて別の場所で死体となっていた、というはじまり。
魔法を持てたけど当人が望んだも形ではなく、力の行使は自分の命を削るものであり、さらに不条理なゲームに巻き込まれるという構図。そんな中でそのしくみを知る主人公と同じ「魔法少女」と出会う。魔法のこと、ゲームのルール、魔法少女を狩る魔法少女の存在。当面の目的は「ステッキ」を与えた存在について探索するという展開に。身に起こる不遇を終わりにしたいと思うほどに追い詰められた主人公にとって友達のような感覚を持てる人物の登場は幸福と呼べるのか。
いろいろ要素を盛り込んだ不条理ゲームものでいいのかな。レーベルらしい主人公の追い詰められっぷりに胃が痛くなるが、どう話を回していくのかは興味深い構成ではある。
佐藤健太郎
少年チャンピオンコミックスタップ1~ / 秋田書店
ジャンル:少年・不条理・アクション / 好み度:★★☆☆☆
てかオブ・ジ・エンドと同じ著者か。なんかつながりがあるの・・?