小学校低学年の時に受けた担任の理不尽な行動をきっかけに不登校になった著者自身の体験記。不登校に至った、また脱せなかった著者の心情や、著者が不登校から脱するまでに出会った教師やカウンセリングなど9人の先生との話が綴られている。
幼少期の著者の「普通であらねば」という焦りと葛藤が印象的だった。方向性とか実になったかはともかく著者の両親の努力はすごいものだと感じる。周囲の言動の描写が良くも悪くもリアル。実体験だしなあ。
最後の、おそらくは著者が前向きになったきっかけの「先生」は有名な漫画家。当時の人気を鑑みれば直に会えるってすごいなと思ったがそれなりの理由があったようで。巻末のコラム?で漫画家が著者とのケースは例外中の例外と釘をさしている。そりゃそう書いとかないと絶対自分も!という人が多く出てくるだろうなと。
棚園正一
アクションコミックス全1巻 / 双葉社
ジャンル:青年・エッセイ / 好み度:★★★☆☆