光の救済の名の元、神の教団は入信しない人間の虐殺を行っていた。教団の粛清の場に居合わせた運び屋の少女ハルカは教団に不審者として殺されそうに。そこを助けたのは赤い髪の吸血鬼レッドと銀の髪の吸血鬼アッシュだった。荒廃した世界で繰り広げられる吸血鬼ファンタジーアクション。
舞台は世紀末のような荒廃したビル群が立ち並ぶ世界。主人公は、力の大半を奪われ中途半端な存在となった赤い髪の吸血鬼。力を奪われたという設定だからか平常モードでは吸血鬼のイメージとちょっと違う熱血猪突猛進タイプ。教団(人間)側が暴利でそのボスが主人公の力の半分を奪っておりもう半分を得るため主人公たちを追っている、主人公には2人以外でも主人公の復活を望みレジスタンス組織を組んでいる吸血鬼がいるという設定。
熱血主人公と冷静沈着タイプの吸血鬼と活発な人間の少女という組み合わせとか、人間側が吸血鬼の脅威となっているとか、吸血鬼が徒党(レジスタンス)を組んでいるところとか、少年漫画的直球な活劇アクションがメインとか、いろんな方面で吸血鬼の話ではあまり見られない逆転な設定が特徴か。
ほとんどはアクションの定番といえる展開や設定ですが、吸血鬼の持つ特殊な血の設定や教団ラスボスと主人公の因縁の描写はうまく作ってある印象。
ストーリー構成は正直2番煎じな感が否めないのですが、個人的にはけっこう好きな物語でした。元々吸血鬼の出る話は大好物というのもありますが、絵は綺麗だし血の流れを魅せるアクションとか登場人物たちのキャラ設定がけっこうツボだったので。
藤沢真行
エモーションコミックス全1巻 / エモーション
ジャンル:少年・アクション / 好み度:★★★★☆