主人公は英国の令嬢だが淑女の枠に嵌りきれない破天荒な気質。彼女は兄のように慕う母方の親戚で家庭教師をしていた青年エドガーの手紙を頼りに東洋の港町・燈港へ。しかし手紙は今年の日付のものもあったにも関わらずエドガーは去年の暮れに死んだという。ツテがなくなり侍女と2人で慣れぬ街を歩く際住人とのトラブルにあってしまう。それを助けた額に傷を持つ青年紳士はうさんくさいながらも以後彼女とともに行動することになる。
死んだはずの人間からの手紙の謎を追って主人公と青年紳士が街を巡るという展開。港町での出会いとトラブル、青年紳士との交流と、主人公が知らない過去、主人公に降りかかるであろう暗躍など、多くのエピソードを連ねたミステリ仕立ての内容。
勝気だが世間知らずな少女とワケありで正体不明だが少女の味方である紳士の交流と基軸となるミステリ展開が見所なのですが、現時点では物語に惹きこまれるにはもうあと一歩足りないという印象。こういう話での主人公のキャラ設定が個人的にしっくりこないからかなあ。自立心が高いキャラはいいのですがなんか違和感があるんですよね・・。人物の表情が少し硬いのも気になるなあ。まあストーリー状感情過多なキャラは合わないけど。
そういや舞台はやっぱり返還前の香港をモデルにしてるんだろうな。
都戸利津
花とゆめCOMICSスペシャル全3巻 / 白泉社
ジャンル:少女・ミステリ / 好み度:★★★☆☆