姉以外に心を許せない敦は、バンドを組みたいと思いつつ独りのままだった。そんな中、姉の紹介で出会った高瀬のギターに惹かれ高瀬のともに歌って欲しいという誘いを受け関係をも持つが。
冒頭でケンジの視点による健二と敦のやりとりからはじまるので本編であるはずの高瀬と敦の話に感情移入できにくい構成でした。
音楽の世界の人たちの物語によく見られる、歌とプライベートの曖昧さとか苦悩とかが見どころの話。最終的には三角関係ぽくなるけどちょっと違うというかなんというか。うまく言えなくてもどかしい。
自分をわかってくれるから相手に傾倒するのか、単に恋による執着なのか、自問自答するモノローグが鮮烈で静謐。どこまでも曖昧さを残し余韻を残し、な構成が特徴かな。
モノローグで占められる構成に懐かしさを感じるなあと思ったらかなり前に発表された作品でした。女子から見てイラっとくるタイプの女子が出てくるあたりも（笑）
やまがたさとみ
花音コミックス全１巻 / 芳文社
ジャンル：ボーイズラブ / 好み度：★★★☆☆