三流美大生の青年は、絵を描くことに情熱が持てずさりとて他にすることもなし、と漫然とした心情が続き退学も考えていた中、同じ大学の1年の女子に弟子にしてくれと持ちかけられる。
自分の行く道が定まらず迷走と停滞状態の青年の前に突如現れた天真爛漫で自分を慕う女性が登場する、というはじまり。女性は恋愛感情・・ではなく青年の絵の才能に惚れ込んで、ということらしいが、1巻の終わりかけくらいにどうもややこし目の事情があるようで・・という感じ。
青年は女性との出会いで絵に対する何らかの答えなり指針が持てるようになるのか、青年と女性との間柄は最終的にどうなるとか、女性側の事情はどういうことなのか・・といろいろと気になる伏線が張られている。まあ、ぐいぐい入ってくる女性の影響で、停滞していた青年が徐々に動き出す展開なんだろうけど1巻ではなかなかに進まない印象を受ける。それなりの巻数を見込んでならこの速度は妥当か。
副題にもあるように美大生の青春ものなのだが、あまねく美大生のイメージ直球な主人公のキャラはわかりやすい。モラトリアムな人間ってこういうのを言うのかな・・。
西巻拓馬
講談社コミックス全5巻 / 講談社
ジャンル:青年・青春 / 好み度:★★★☆☆