凶悪殺人犯の実兄を持つ女性は周囲の辛い攻めに絶望し川に身を投げようとしていたところ、エロ気質の大学教授に救われる。それをきっかけに２人は結婚し幸せをつかんだと思われたが。犬に生まれ変わった夫は残された妻を救うことができるか。
凶悪な殺人事件を起こした実兄を持つがゆえ周囲から差別を受けていた女性。元彼氏の暴行により身ごもり絶望した女性は川に身投げしようとしたとき、見知らぬおっさんが川に流れていたダンボールめがけて飛び降りおぼれる。しかたなく助けたおっさんは大学教授。それをきっかけに教授と親しくなり姑も彼女を受け入れほかの親戚の反対派あったものの２人は結婚し幸せな生活をすごす。しかし教授は何者かに車で引かれしかも刺されて死亡する。そして夫が死んだことによりその後の女性の生活の描写の後、題名にあるように記憶を持ったまま犬に転生した亡き夫がやっと女性と意思疎通ができたところで１巻目終了。
教授を殺した人間は誰なのか、またその犯人は女性の身をも狙っているというサスペンス展開と、やさしいものから殺伐とした多種多様なドラマ展開が見所。怒涛の展開と詰まった内容、いろんな意味で泣ける話でした。大学教授の真面目でまっすぐで天然なキャラが良い。また姑も良い人で別の意味で泣ける。
超シリアスな話にエロバカギャグシーンがはさまれているのは著者の特徴。しかしそのエロギャグは話の腰を折るものではなく殺伐としていたりいたたまれない空気を和ませる役を担っているところが心憎い。
徳弘正也
ビッグコミックス全８巻 / 小学館
ジャンル：青年・サスペンスドラマ / 好み度：★★★★☆