主人公は葬儀屋に勤めるOL。かつて好きだった先輩の葬儀を受け持つことに。そして奥さんはすでに死亡しており残された小さな息子は親戚が引き取りたがらないという状況を知る。結局親戚の中のある独身男性が引き取ることになるのだが、主人公は心配で彼らに関わることに。その男性は親戚たちの中ではひきこもりと称されていたが実は漫画家で、主人公に対し、先輩の息子が心配なら仕事を手伝えとほぼ強制的な提案をする。それは指定した相手と擬似恋愛をして男性の仕事のネタを作るというものだった。
ちなみに相手の男性は何も知らずという状況、良い按配の関係になったところで漫画家に別離を要求されるなど一見主人公だけが翻弄されているのかと思ったら最初の相手も主人公の行動に翻弄されているわけで。レクチャーってわけじゃないけど無自覚な主人公による恋愛テクニックの提示も要素のひとつなのかなあ。
なんかけっこう無理やり感のあるはじまりかたですが題名に即した内容になっていってるかな。
強引な人間に振り回される主人公という図式。ここまで縁の薄い人間の指示に従えるものかと思わなくもないけれど、それだけ亡き先輩とその息子への情が深いのか単にお人よしなのか。
ある意味仕組まれたはじまりの人間関係がどう転んでいくのかが肝なのかな。
山崎紗也夏 / 原案協力:西田大輔(AND ENDLESS)
モーニングKC全5巻 / 講談社
ジャンル:青年・恋愛・ドラマ / 好み度:★★★☆☆