行動力と洞察力を持ち現金大好き通古賀紫、あらゆる音を自在に操る観世、格闘技術に長けた巨漢の星丘高雄。3人は各々の思いのため学校内で起こる事件の真相を追究していく。２０世紀末・１９９９年、高校時代の彼らから物語ははじまる。
いまのところ特化した才能や能力を持つ高校生3人がつるんで事件を解決という学園ミステリサスペンス活劇というかんじの内容。
知己と行動力と洞察力に長けなぜか現金に執着する通古賀紫が、学校内で起こった事件の解決の依頼を受けて知恵をまわす役、人の声真似や機械音の再現など音に関する特殊能力を有しどこか精神年齢が幼い観世は紫に従ってその能力を活かす役、紫の言いなりにはなりたくないものの観世が好きで何のかのと彼女たちに付き合う高雄は巨漢ながら空手の手錬れで彼女たちのフォロー役。こういう役どころで彼らが関わる事件を描くという展開。
観世の特殊能力が目立ちそうな内容ですが、観世自体の自我が薄く彼女をうまく活かす者と彼女を好きな者とのトリオという形をとっているため物語におけるキャラのバランスがとれている印象。
物語と各々のキャラが背負うものをきちんと描写した骨太な内容でありけっこうシビアな人間関係がテーマになっているもののウエットな雰囲気ではないところが好印象。メインキャラがある種あっけらかんとした気質に描かれているからか。
いまのところ彼らの高校生時代が描かれていますがオープニングの演出から巻が進むと時間も飛ぶのかな？
六道神士
角川コミックスエース全３巻 / 角川書店
ジャンル：青年・学園サスペンス / 好み度：★★★★★