突然現れた謎の男九十九との出会いと同級生におこる不可解な事件。16歳になった神社の息子・彩の運命とは。神主に育てられその一人娘を守って死んだとされる狼の伝承がからむオカルトファンタジー。
主人公の彩は謎の失踪をした同級生を追う。その過程でピンチに陥った主人公を救ったのは彼の夢に出てくる青年だった。
和服を身にまとった顔に傷のあるどこか獣めいた雰囲気を持つ青年は主人公の実家の神社の伝承にある狼。主人公側と対極の、おそらく敵対関係にあるモノたちもおり彼らが主人公の同級生の異変に関わっている模様。
ダークなオカルトな雰囲気をかもしだしつつ、はらはらさせる展開と嫌味のない人間ドラマが魅力のタイトル。主人公と狼の青年の興味をそそる伏線が個人的にツボ。
ただ、しょっぱなから多くの主要人物をまとめて登場させ、かつエピソードも同時並行で見せ、徐々にそのつながりを明らかにしていくという構成なので、途中で挫折しそうな懸念はあります。複数巻まとめて読むといいタイプの漫画かな。贅沢を言うともうちょっとキャラに差異を見せてほしい気も。時々キャラをまちがえそうで;;
上田信舟
ゼロサムコミックス全5巻 / 一迅社
ジャンル:オカルトファンタジー / 好み度:★★★☆☆