超マイペースな少年、タイムマシン製作を模索する少年の幼馴染の少女は、4次元人のサンジェルマン伯爵と名乗る人物と出会う。伯爵と少年たちが織りなす次元と時間を巡る喜劇。
3次元より1つ高次、つまり4次元の住人たるサンジェルマン伯爵を中心に話が組まれている。まあ前作における絶望先生の立ち位置。ヘタレで甲斐性なし的なキャラも同じ。
サンジェルマン伯爵はリアルでは不老不死と称されているが、この話では次元(時間)を飛び越えられるので時代を飛んでいるだけで3次元にいる時間は短く、また実際の寿命は1年程度という設定。つまるところ究極のせっかちということらしい。一方でもう一人の主役たる少年は、実生活でもかなりのローペースで生活しているゆったりキャラ。その少年の行動に惚れたのが伯爵の妹で、妹は少年を追い4次元人から3次元人となり伯爵はそれを見守ることになるというはじまりかな。
先に述べた以外にも時間跳躍や次元の基本的設定など中々にうまく作られているなあと感心する。一方で内容自体は、前作と同様に基本設定はおいといて1話完結系であいかわらずの駄洒落&時事系を含めたコメディな仕様。細かすぎるネタの応酬でコストパフォーマンスはダントツに良いと思います。
人気が出なかったのかネタ的に広がりができにくかったのか前作よりも館数は少ないものの最後のまとめはあいかわらず秀逸だなと感じました。
久米田康治
講談社コミックス全6巻 / 講談社
ジャンル:少年・コメディ / 好み度:★★★★★
表紙カバーの材質ってエンボス?懐かしい・・かもしれない・・。