東京から南の孤島に住むことになった少年が主人公。島に降りたとき可憐な少女と出会い淡い恋心を抱く。そして新しい生活が始まる中で、少女と再会するもその態度は冷たかった。そして島には竜神とその巫女を崇める独特の信仰と古い因習が存在し、少年は自分はよそ者であることを実感する。しかし矢先実はその伝説の中心人物であることがわかる・・という展開。
主人公は竜神の生まれ変わりであり、島で最初に出会った少女を含め3人の巫女と契りを交わす役割を担うという。巫女たちは竜神の寵愛を受けるために主人公とともに生活をすることに。信仰の事由によるハーレムものとも言えますが、即物的なものはなく、ゆったりと関係を構築していく展開。
思春期らしい身体のふれあいにときめいたり3人の女性たちとの相互理解を深めたりと、終始ゆるやか。青年誌的エロサービスや身体の触れ合いも徐々に多くなってくるものの肉欲だけではなく、はじめに心ありきなところが好印象。絵柄が写実的だし漫画的誇張が少ないのですんなり話に入れます。
竜神伝説にからんでは学校の教師が鍵になりそうで、恋愛がらみ以外でも楽しめそうなタイトル。あと南の孤島という自然あふれる情景の描写も心惹かれます。
文月晃
ジェッツコミックス全15巻 / 白泉社
ジャンル:青年・恋愛 / 好み度:★★★★★