致死率の高い謎の病が突如蔓延し東京が永久封鎖された世界。高校生・ヒイロとクラスメイト3人は、同乗していたバスが襲撃され、気がつけば閉鎖された東京にいた。ある共通点がある彼らはわけもわからないままあるルールに乗っ取った命をかけた戦いを余儀なくされる。
主人公を含めた学生たちは東京を封鎖に追い込んだ病のキャリア(発病はしていない)であり、敵も同じキャリア。状況が見えないまま戦っていくうちに、相手を倒し、相手からあるものを奪わなければ絶命するというルールを知る展開。
外界から隔離された状態でのデスバトル、というのはほぼジャンル化されているが、当人とその仲間が状況を理解できないまま一方的に攻撃されるところから始まるのと、敵側もわりと余裕がなさげってのが目新しいポイントかなあ。敵の中には仁義を通す者もおり一方的な下種ばかりでないのは少女漫画系レーベルゆえか。
戦闘描写の構図は秀逸だし、絵面とノリはスタイリッシュ、白黒がはっきりしている絵柄も個人的に好みではある。1巻を読んだ時点では物語の展開をどう進めていくんだろうかと少々不安が残る。
池野雅博
MFコミックスジーンシリーズ全4巻 / メディアファクトリー
ジャンル:少女・アクション / 好み度:★★★☆☆