放課後関ヶ原 阿部川キネコ

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主人公・小松右京が転入する学校は前世が武将の学生たちが集う関ヶ原学園。たまに武将じゃない偉人もいたりするんですが。
なにかしらの取り決めや意見の対立が発生した場合、東西に分かれての戦で勝利した側の意見が通るという規則があるという設定で、これが基本的に展開の基軸になります。ちなみに戦と言っても殺し合いではなくまあゲームというか勝負に近い内容。
普通の学校だと思っていた主人公は、学校の内情を知り戸惑うものの転入試験でどの武将かは不明だが確かに武将の前世を持つということで半ば強引に転入させられてしまう。そして武将不明ということで東西どちらにも所属しないというより所属できない学生たちが集まる流浪人組に、というはじまりのハイテンション戦国スクールコメディ。
そもそも歴史をあまり知らないという設定の主人公ですが母が見ていた大河に出てくる武将に関する知識は結構豊富でそれゆえに失言多発。それが良くも悪くも作用し主人公の前世が不明ということもありで、主人公に興味を示す学生が多く出てくるといった具合。
基本的に武将の名を持つキャラたちによるドタバタコメディですが、著者らしく正規の歴史をきちんと活かした設定や展開が特徴。
またプリンセスの読者層には合わない漫画というのもコンセプトの1つで、主人公の心情ツッコミや、本誌の他作品のパロディなどがちょこちょこ出てきたり。恋愛主体の本誌だとこのタイトルは異質になるのかなあ。別冊系列だと違和感なさそうだけど。いまのところ恋愛はサブキャラが担当。このまんま主人公は絡まないのかねえ。
まあとにかく面白いです。テンションが高いというかノリが良すぎるというか。これを面白いと感じた私はやはりプリジェンヌではないのかなあ。

阿部川キネコ
プリンセスコミックスデラックス全4巻 / 秋田書店
ジャンル:少女・コメディ / 好み度:★★★★★