コールミーダーリン 深井結己

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コールミーダーリン・光追う夜・花咲く森の中・地獄の沙汰も彼次第・ヘルプミーダーリン収録のBL短編集。
コールミーダーリン・ヘルプミーダーリン
好きな社長の頼みで骨董品が多く飾られている不定休の旅館に接待をする主人公。しかし主人公の知らぬところで枕営業の約束が交わされていた。旅館の主人に助けられ事なきを得たが、社長の裏切りと腹黒さは予想を上まっていた。リアルにやばい状況にさらされた主人公を、王子役たる旅館主人が助け相思相愛になるという話。サスペンス要素がありアップダウンの激しい展開。
接待先の社長の胡散臭い笑顔としたたかなキャラは悪役と同じくらいイラっとくるわあ。そういうキャラがいるから話が盛り上がるんだけども。
光追う夜
12年前幼馴染の篤に別れを言えないまま郷里を出た凛太は息子を連れて帰郷し、篤と再会する。ちなみに凛太は離婚してフリー。好きな子をいじめて泣かせた姿にゾクゾクする攻とひどい態度を受けても好きな受という幼馴染もの。ひどいこと、といっても互いに対する気持ちと行動がかみ合っていないがゆえの軋轢なのでいたたまれないほどでなく。双方自分の行動に後悔したりして情けない顔をさらす似たもの同士な愛すべきへタレカップル。
花咲く森の中
山奥で行われた部長の奥さんの葬儀の参列の帰り、高峰は片思いしている課長の車に同乗するが雪の中迷いガス欠になり、という話。BL的には片思いの相手が実は、みたいな話ですが、相思相愛に至る過程にちょっとサスペンス的というかひとひねりある構成が印象的でした。弱腰気質なのに一生懸命な課長のキャラが興味深かったです。
地獄の沙汰も彼次第
大学の新理事長和己とシステム会社の営業マン佐倉の話。できるタイプの攻と、尽くすタイプが災いしているタイプの受といったところか。佐倉の元彼のヤクザが絡みこちらもシリアスサスペンス要素のある内容。いろいろ要素が詰まっているのに短い頁数できっちり話をまとめている。

深井結己
花音コミックス全1巻 / 芳文社
ジャンル:ボーイズラブ / 好み度:★★★☆☆