クミとチューリップ 

アニメミライ2015で発表された作品の1つ。
デジタルデバイスが発達した未来。公園に咲く花も機械化しているよう。機械の花を写生する一人の老人。しかし老人が描くのはそこにはない生きた花、そして老人の絵を見る少女。かつて機械でない花を知る老人と幼い少女の交流の物語。
冒頭は二人の少年が遊ぶ様を描きつつ作品の時代・舞台設定を描き、後に主題となる老人と少女の出会い、交流、老人の最期とその後の花壇の変化などを描いていく。
声なし実験アニメを思い出させる作品。なんか手塚アニメっぽいなあと思ったら手塚プロ制作だった。冒頭のエピソードはジャンピングを思い出させる。
ほぼ声がなくとも話の内容も主題もわかりやすいあたりは漫画(アニメ)の本来あるべき仕様だなあ。絵を描く老人が今は亡き神様に似ているのも鉄板か。

2015年アニマックス他放映全1話
堪能度:★★★☆☆