宝塚歌劇団のファン(追っかけ?)のヅカに根ざした日常というか生態というかを描いたエッセイコミック。
ファッションデザイン画のような絵柄の表紙にオールカラーの本文。文芸書エリアにあるエッセイ書籍を彷彿とさせるデフォルメ系絵柄と淡い色調。
宝塚歌劇団に傾倒する著者とその周辺の出来事やファン活動などを淡々と描いたもの。ヅカファンというと出待ちにしても行儀が良く迷惑行為は言語道断の不文律があるほどきちんとしているわけですが、やはり好きなものへの情熱は高いなあと。
宝塚本体の話だと多分興味が薄かったんだろうけどファン側の話なのでそれなりに共感することしばしば。ジャンルは違えど多分ファン心理や行動は似かよるものか。
漫画の描写はすっきりというか淡々とした雰囲気、韻を踏んだような構成のものもあり好みのセンス。内容は熱狂ネタ、実生活よりこっちをとるぜネタ、いろいろありますがある意味生活に根ざしたファン活動の描写という印象。幕間には専門用語の解説もあり。
個人的に印象的だったのは100円ショップでシャンシャン(舞台ラストで使われる手持ち花輪)のレプリカが作れちゃうということでした。すごいぞダイ○ーすごいぞファン。
ただ本文がオールカラーだからか薄い割りにいいお値段。エッセイものをよく買われるならまあ納得の値段・・か?
はるな檸檬
モーニングKCDX全10巻 / 講談社
ジャンル:エッセイ / 好み度:★★★★☆
これ読んでると同県で比較的劇場に行きやすいところにいるのにファンじゃないというのがなんか申し訳なくなってくる。