姫のためなら死ねる くずしろ

Amazon
姫のためなら死ねるをAmazonで見る

枕草子の著者である清少納言を主人公にした平安百合系4コマコメディ。
枕草子の記述を元ネタに、コミカルに百合チックにアレンジされたタイトル。清少納言が主人公ですが、才覚はあれど愛の暴走と妄想が顕著という残念で愛すべきキャラとなっております。
中流貴族の生まれで専ら好きな書き物をしながら屋敷にひきこもりっぱなしの清少納言。彼女の姉のような存在の弁官に宮仕えを薦められとりあえず中宮定子の家庭教師採用試験へ。清少納言は宮仕えなど無理と思っていたが13歳になる定子の愛らしさにやられてしまい、一部の関係者に一抹を不安を持たせつつも定子の家庭教師になるという流れ。
定子は教養の高い清少納言に心を許し、純真無垢を絵に描いたような定子に妄想が暴走する清少納言。妄想のみならず定子の愛らしさを日記で綴り、といった具合。
清少納言と定子のやりとりは一線を越えてない初々しい相思相愛な百合カップル。当人同士は相手の自分への気持ちを全部はわかってないので恋人同士とはちと違うのですがもうほとんどそうだよね。あーごちそうさまというかんじ。紫式部と彰子という百合カップルがありますがこちらはガチ。主人公カップルとの対比が見事。
他にも宮仕え仲間の女房たちも登場し、平安時代の情緒とか風情とか虚空の彼方にふっとんだキャラ付けやらノリやらが見所。とはいえたまにしっくりくる雰囲気も描かれるのであなどれない。軽快なテンションで繰り広げられるドタバタは突き抜けっぷりが半端なく面白いです。
定子も可愛いだけの生き物ではなく好きな相手と親しくなるための行動をやる女の面もきっちり持っているというのが絶妙っすね。清少納言は引きこもりのブロガーだったというコピーですが、宮仕えしていない女性はたいがいそうなんでは・・と思ったりも。歴史ものが好きで百合がいける人にはお勧めのタイトル。
絵柄は全体的に耽美っぽく荒けずりな線が特徴。平安時代という舞台にはしっくりくる絵柄ですが4コマとしては少々見づらいところもあるかも。

くずしろ
バンブーコミックスWINセレクション1~ / 竹書房
ジャンル:4コマ・時代 / 好み度:★★★★★