山賊ダイアリー 岡本健太郎

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漫画家の著者は東京を離れ地元岡山で狩猟免許を取り猟師となる、という始まりのエッセイ。
銃所持の資格取得や所持の諸注意、銃選びと著者の持つ空気銃をはじめとした狩猟に使う銃の特性、実際の狩猟体験談や狩猟仲間との交流、戦利品の解体や調理など、エピソードは多岐に渡る。蘊蓄に偏らず演出にこらず淡々と描くシンプルな構成で退屈せず最後まで楽しく読める。むろん今までにない題材のエッセイというのもあるだろうが。
絵は正直あまり上手いとは言えないが、エッセイものとしてはこれがいい案配に馴染んでいるとも言える。個人的には料理エピソードでは絵面が簡素すぎて調理の詳細がちょっとわかりづらかったのが残念だなと感じたのだが、ほ乳類を裁く絵面がきついという人もいるだろうしその意味ではこれで正解なのだろう。
狩猟エピソードがメインになりそうなところを他の諸々もきちんと描くことで興味をそそり奥の深いものになっているように思う。ほんと面白いです。はい。
冒頭であった猟師は野蛮ていう女子との会話が現代、というか都会の人の認識なんだなあ・・。

岡本健太郎
山賊ダイアリー / イブニングKC全7巻  / 講談社
山賊ダイアリーSS / イブニングKC1巻  / 講談社
ジャンル:青年・実録エッセイ / 好み度:★★★★★