2012年の神奈川県某所が舞台。頭が良くなるというCDが噂になり中高生間で出回っていた。
だがそのCDは良い効能の噂の一方でCDを聞いた者が精神異常や行方不明といった不穏な
噂もあった。そんな中、主人公の男子高校生は友人がそのCDを手に入れたと聞く。
そして翌日友人の家族ごと行方がわからなくなってしまう。
幼少期にも似た状況で友人を失った主人公はアメリカの研究施設に勤めていた従兄に相談するが。
脳に何らかの影響を及ぼすらしいCDを巡るオカルトミステリといったところか。
行方不明以外でも人が無機物に埋まってしまう奇妙な事件や都市伝説など
巷で噂になった事件や事象を作品に取り込んでおり、幕間にはその事件や事象の
細かな説明コラムもあって中々内容が濃い。
参考文献がかなり多く取材を綿密にして制作された作品で読み応えは十分。
まゆつばな要素もきっと多分にあるのだろうが某なんだって漫画のように
妙な説得力があったのは確か。素で面白かったです。
万人向けというか変に癖がないタイプの絵柄で読みやすかった。
余談だが能力を覚醒させるが弊害もある音(楽)って設定には懐かしさを覚えた。
渡辺瑞樹
MFコミックス ジーンシリーズ全3巻 / メディアファクトリー
ジャンル:少女・オカルト / 好み度:★★★☆☆