イキツケ!(バンブーコミックス) 春輝
勝手な父が家の金で始めた場末の居酒屋を舞台にしたエロ系漫画。学費もつぎ込んだため娘は女子高生女将として働くことに、というはじまり。男性キャラがおおむねアレだったり女性は美人だけどなんかズレた感覚だったりとご都合主義的企画AVモノといったかんじ。客観的に理不尽な状況だけど女性キャラに悲壮感が少ないという不思議な作風。まあ著者の描く話らしいの一言に尽きる。基本的にオムニバス形式。一話目は女将自身の話だが二話目からは客たちの話となる。一話目に登場したおっさんズが以降の話でキャラが違うというか役どころが結構変わったのも印象的だった。
ネトラセラレ (バンブーコミックス COLORFULセレクト) 色白好
自他共に認める仲睦まじい夫婦。ただ妻もその家族もこどもを欲してはいるがふたりの性生活は順風ではなかった。夫は普通の性交渉では勃起せずいわゆる寝取られシチュエーションでないと興奮しなかった。そして夫は妻に他の男と寝てほしいと頼む。すごい話だが界隈ではジャンルの1つなのか。客観的に見ればエグい展開だが、どの人物も理由や事情ともかくそれなりに納得し強制ではないあたりが特徴か。妻かわいそうと思うけど状況の中で夫に対する悦楽も見いだしているし。特殊な状況に至るための話運びや構成は上手く一方的な搾取要素が少ないからかメディア化されていた。複数巻。
朝の来ない家 (バンブーコミックス COLORFUL SELECT) 池上竜矢
泣かず跳ばずの絵本作家の父と幼いしっかり者の娘の二人暮らしの家族。父親は家事の助けに家政婦を雇うが無口な二十歳の女性は家事がてんで駄目。だが娘が気に入り契約を結ぼうと打診した夜、絵本作家は家政婦に無理矢理性交渉を結ばされる。そんな始まりのワケありなエロもの。複雑な人間模様も見応えがある。極端な展開は往年の昼ドラを彷彿とさせるが。絵本作家はキャリアの高い妻とは別離、妻は娘を引き取ることを打診し続けているとか、家政婦の初めての交渉の後の曰くありげな言葉とか伏線とドラマ性が高くストーリーも綺麗にまとめている。ラストは盛り上がりきれずに終った感はあるが。まあエロが主題なので多くを求めてはいかんか。