清らにたかく他女性漫画3件 


清らにたかく(ジュールコミックス)松尾しより
副題はハンサム・ガール。八重の桜で認知度が上がった(あず)の山本八重の物語。大河ドラマをベースにしたコミカライズが多い中、こちらは史実にフィクションドラマを織り込んだ骨太な話という印象。会津戦争の折断髪し戦った新島八重の半生を描く。主人公は気骨があり男勝りで容姿は平凡、健気で優しい面もある。最初の夫との関係はなかなかしょっぱいはじまり。主人公に次々と襲う辛い展開、歴史ものとしての濃さとせつない恋愛模様は見応えがある。★★★


告白 (ジュールコミックス)奏かなえ・木村まるみ
映画化もされた小説のコミカライズ。女性教諭が担任するクラスで離職する直前に自分の娘を殺した犯人がこの中にいると告発することから始まるミステリサスペンス。実行犯はすでに明確になっており女性教諭は犯人達にすでに行った復讐を暴露、学校を去る。その後絵に描いたような熱血男性教諭が担任になるが実は女性教諭の復讐は水面下で続いていたという話、かな。場面転換が激しいのでかなりはしょっていると思われ。それゆえに怒濤の展開が続き全容が掴みづらくとにかく疲れる。原作を読めば明確になりそうではある。そういや他コミカライズもこのパターンだったかも;


限界スキャンダル(ジュールコミックス)酒井美和
天才少女小説家としてデビューした主人公は以後の作品は泣かず跳ばずで現在フリーター。そんな彼女に往年の名女優の伝記の執筆の依頼がくる。崖っぷちの主人公はしぶしぶ受けるがそこに女優のおいで映画会社の御曹司が現れ中止を強制するが・・。権力を持つ暴君男性に振り回されるが徐々に親密になるある種のシンデレラストーリーか。ふたりの恋愛模様がメインだが女優の秘密?もわりと主軸な伏線。レディース(もしくはハーレクイン)とはかくあるべきお手本的内容だった。