いかなる出来事に対してバッドエンドしか想像できないゆえにバッドエンドの物語しか書けない作家の青年は、世界の命運を担うという少女と出会ったことから絶体絶命の修羅場を潜ることになる。
それまでの経験から諦観な少女と悲観的展開しか想像できない作家の逃避行、というかんじ。
少女の謎と、卓越した洞察力に加え自身の悲観的想像を逆手にとって危機を脱する作家の描写が興味深い。サスペンスにオカルト要素も加わっていて、カオス理論に基づく?ピタゴラス的な要素もありそうなかんじ。良くも悪くも人間描写がエグくて秀逸。殺伐とした話は苦手なのだが単なるクライムサスペンスでない要素もあるし先が気になるという点で引き込まれる作品。
大須賀めぐみ
ゲッサン少年サンデーコミックス全8巻 / 小学館
ジャンル:少年・アクション・サスペンス / 好み度:★★★☆☆