臨床犯罪学者・火村英生のフィールドノート 有栖川有栖 麻々原絵理依 

有栖川有栖の推理小説のなかの、作家アリスシリーズをコミカライズしたシリーズ。
新装版では5冊にまとめられているみたいです。
推理作家の有栖が、臨床犯罪学者・火村英生とともに出会った殺人事件の謎を解いていくという
スタンダードかつ本格的な推理もの。
主人公がワトソン(助手)役、火村英生が探偵役。
漫画の描き手の特徴なのか原作のカラーなのかけっこう淡々と話が進む印象。
複数の関係者との会話と主人公コンビの議論が大半を占めるゆえか、台詞の文字が
画面の大半を占めるのでけっこう読むのが大変だったっけ。
まあそれだけ読み応えはあるし、丁寧に描かれているとは思うのですが、
やっぱりこのシリーズは原作を読む方がいいのかも、と思った作品。
同著者の他のコミカライズではそうは感じなかったんだけどコンセプトの違いなのかも。
このシリーズは一周回ってそのまんまだったってパターンが多かった印象。
クライマックスの演出があっさりすぎるのも特徴かな。
個人的にはもうちょい余韻がほしいところだけど原作通りなんだろうな。

麻々原絵理依
あすかコミックスDX5巻 / 角川書店
ジャンル:推理ミステリー・少女 / 好み度:★★★★☆
ロシア紅茶の謎 / 朱色の研究I・II / ブラジル蝶の謎 / 英国庭園の謎