機械化人が生身の人間を支配する未来。機械伯爵に母親を殺された少年鉄郎は謎の美女・メーテルと共に、ただで機械の体にしてくれるという星へ行くために銀河鉄道999に乗って旅をするという物語。
主人公・鉄郎が立ち寄る星々はいろんな政治体制や決まり事があり、それを鉄郎が見たり聞いたりして己の生き方を模索するという形で読者にメッセージを伝えかつ問題提起するという手法がとられているように感じます。SFな設定ですがどちらかというと叙情的というかファンタジーの色合いが強い作品。生命というテーマを根底に、思春期・・少年から大人になるまでの葛藤や願望、苦悩といったものの描写がメインになっています。なので科学考証が少々無茶でも流すべきでしょう。この話に限ってのことではありませんが。
少年画報社版で終了したその後の話が発表されている模様。
松本零士
少年画報社文庫/少年画報社 / ビックコミックスゴールド小学館他
ジャンル:少年・SF / 好み度:★★★☆☆