道端の天使 絵夢羅

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精霊の力を封じた不思議な本を継承し精霊を実体化できる能力を継承したが故命を狙われた少女と彼女を保護した少年をはじめとする雑技団の一家。中華ファンタジー絵巻。
中華ファンタジーな世界観。主人公の少女は、精霊の力を宿す本を継承し、その本を得ようとする者たちに追われていた。そして少女を拾い受け入れたのは雑技団の一家だったという展開。
物語の本筋は主人公の持つ不思議な本と所有者である主人公の能力、そしてそれを狙うものたちとの戦いなのですが、主題は、ほぼわけがわからない状態で敵に追われたというはじまりなので主人公の成長物語と、自分を救った少年をはじめとする他者との交流の描写かな。
本の設定はけっこう興味深かったです。なじみ深い中華の精霊や神様や有名人のオンパレードってかんじで(笑)
面白い内容だとは思うのですが、少女漫画ゆえにか突っ込んだ人間描写が少なくどうも中途半端な感じが否めませんでした。いや殺伐とした展開はあまり好きではないのですが、このタイトルのこの設定だともうちょっと踏み越えたほうがいいような気がしたのですよ;
最後で主人公のバックボーンやら本の本来の機能、そして敵側の正体がわかる構成・・なのですが、キリはいいけどどうも物語的にしっくりこない終わり方だなあと思ったら一部完みたいな状態だったそうで。かなり経っているようですが続きは出てるのかな?

絵夢羅
花とゆめコミックス全4巻 / 白泉社
ジャンル:少女・中華ファンタジー / 好み度:★★★☆☆