ぼくはね。 藤原規代

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主人公は小学三年生の男の子。母親が急逝し父親と妹の3人暮らし。家事は主人公が行っていたがやはり限界があり、見かねた父親は家政婦を雇うと告げる。家政婦を雇うことでさらに父親が仕事で家に帰らないかもという危惧を抱いた主人公は、まじめで家事がうまく子供好きで超美人ならという条件を提示する。
で、父親の同級生であり主人公の条件にぴったりはまった家政婦が来るわけですが家政婦ではなく家政夫でした、というオチ。女性に見えてもおかしくない美人さんなのですが。
ちぐはぐになりかけた家族を家政婦の青年が入ることにより絆が深まり青年自身もまた大切な家族になっていくという流れかな。
女性でなくあえて男性を持ってきたのは家族コメディドラマという軸をぶれさせないためか、ふじょしサービスなのか(笑)肉親同士のすれ違いや和解や情緒をメインに持ってきた内容のようです。育児じゃなく家族愛。
それ以外にも主人公の同年代の交流、家政夫の青年の家族事情が絡んだ話などもあります。くるくると動く展開と飽きさせない構成で、お話としては中だるみがなく楽しく読めます。家族というテーマはしっかりと描かれているんですが、ドラマというには少々物語的ご都合展開が強い印象。あくまでハートフルを強調しているのならば納得の範囲なのですが。

藤原規代
花とゆめコミックス全5巻 / 白泉社
ジャンル:少女・家族 / 好み度:★★★☆☆