現世と冥界をつなぐ「魔界の門」をめぐるオカルトファンタジーアクション。
魔界の門とは現世と冥界をつなぐ門であり、あちら側にある力を得んと生贄を捧げ門を開けようとする一派と門の監視者である女性・道反瑞希の戦いが描かれています。
あるときは美術館、あるときは資産家の山奥の屋敷を舞台に、必然または偶然によって門を開けようとする人間を止めるため戦う主人公という構図。1つ1つのエピソードが独立していますが裏には大きな組織があるという典型的なパターンです。主人公をフォローする役の男性も存在し主人公に対して複雑な心情を持っている模様。
絵柄のせいか毒々しさは感じないものの、近親への執着やら快楽殺人やらかなりヘビーな要素が詰まっています。オカルトアクションがメインですが物語の構成はミステリサスペンスの色合いも濃いかな。
連載中に雑誌が休刊してしまったタイトル。コミックス化にあたり商業誌発表分に加え同人誌で発表された外伝の話が収録されていますが、物語は未完のままのようです;
これを読むと、死人が多くダークでオカルトな展開のOVAや漫画が多かった時期を思い出すなあ。余談ですが著作の主人公の髪型が男女問わず同じなのには意図があるのでしょうか・・。
井原裕士
ノーラコミックス全1巻 / 学習研究社
ジャンル:少年・オカルト / 好み度:★★★☆☆