お菓子作りが達者な小さな女の子は1年後輩のバスケ部のホープの少年に片思いをする。甘酸っぱい青春と恋愛を綴った4コマ。
4コマなのでオチをつけつつ主人公2人を中心に彼らと彼らを取り巻く少年少女の恋模様が綴られていく構成。雰囲気としては小さな恋の物語に似ています。
よく言えば寡黙、悪く言えば仏頂面で感情を表に出さない少年、くるくると表情がかわる乙女な少女、ファンシー趣味という共通項を得て徐々に親しくなる2人。話の展開は決して早くなく、ほのぼのであったりせつなかったりと恋をする思春期の感情の機微がゆったりと描かれています。脇キャラの役割分担もきっちりされていて読みやすい構成力はさすがというべきか。
こういう話の場合はたいてい最終的に主人公2人がくっつくわけですがこちらはそれなりに親しくなるものの片思いのままで終了します。少年も少女が知らない、おそらく報われない相手を思い続けている模様。あとがきにお菓子な両思いが出れば云々とありましたが出てないのかな・・?
阿部川キネコ
バンブーコミックス全2巻 / 竹書房
ジャンル:4コマ・恋愛 / 好み度:★★★☆☆