ミストルティンの魔法 天原ふおん

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少女・丹は両親の形見だというの小さな牙のかけらを得てから不思議な人物たちと出会う。形見は神剣ミストルティンであり、4人の魔物が憑いているという。丹の中に神剣が吸い込まれ魔物たちは元は人間だと知った丹は彼らを人間に戻そうとするが。北欧神話を元にしたファンタジックストーリー。
主人公が両親だと思っていたのは実は叔母夫婦で、高校生になったときその事実を知らされ本当の両親の形見であるという牙のかけらを渡される。それとほぼ同時に浮世離れしたファンタジーの登場人物のような青年と少年に出会う。実は形見の牙のかけらは神剣ミストルティン。最初にあった青年はある目的のため主人公を神剣の使い手にするよう画策し主人公は必要に迫られて使い手となる。
神剣には青年や2番目に出会い主人公を守ると名言する少年をはじめとして4人の魔物が憑いているが、青年以外の3人は元人間であると知るや主人公は彼らを人間に戻そうとする、という展開。
現代日本を舞台に、主人公やファンタジー世界の住人たちが織り成す物語。主人公にとっては巻き込まれというより予定調和といったほうがいいかな。ファンタジー設定が結構込み入っていて展開の密度も濃い目。本格的ファンタジーというより童話・寓話のようなほのぼの路線のカラーが濃いかな。もちろんシリアスというか切羽詰った展開もあるのですが。
基本的にどのキャラも心底悪人ってのがおらず、少女マンガらしいぬるさが特徴。みんながよりよい方向に進むよう互いにがんばるみたいなノリというべきか。衝突やトラブルはあるけどね。心が温まるお話という感じ。

天原ふおん
花とゆめコミックス全2巻 / 白泉社
ジャンル:少女・ファンタジー / 好み度:★★★☆☆