東京という都会を舞台にした、霊が全く見えないが能力は高い霊能力者の少年・風水斎の物語。
オカルトアクションが一世を風靡していた時代の作品。東京を舞台に、霊がからむ事件を通して人間の業やドラマも綴られたアクションホラー漫画。
主人公は、徳川家康に仕えていた呪術師の流れを汲む霊能力者、高い霊能力を持つものの霊視能力が皆無、一族の中では微妙な立場にあるという設定。
霊退治をするアクションがメインかなとも思うのですが、主題はどちらかというとドラマのほうかも。人間ドラマの展開が中々にシビアで、バッドエンドな終わり方のほうが多かったような気がします。
人情味があり優しく穏やかな気質を持つ主人公は、仕事で関わった仕事でやるせなさを感じることもしばしばあり。1話完結の仕事エピソードに主人公自身の話もからまってくる模様。
設定など時代は感じるものの読み応えのあるタイトルだと思います。
服部あゆみ
朝日コミックス文庫4巻 / 朝日新聞社
ジャンル:少女・オカルト・ドラマ / 好み度:★★★☆☆
大陸書房→角川書店の流れで発表され、2010年に朝日新聞社から文庫版で再販されました。