少女・茉利は母親が経営する学校に通う高校一年生。校則が厳しい学校を経営する理事長の母親の一人娘ということで校内では一線を惹かれる存在だが、クラスメイトの安藤と渡貫だけは彼女に普通に接していた。
主人公は写真家という将来の夢や男性アイドル歌手MITSUKIのファンなのだが、厳格な母には逆らえずこれらがバレれば止められることは容易に予想されるため周囲には秘密にしていた。
そして主人公は偶然にも歌手MITSUKIが安藤と渡貫による偶像アイドルであることを知る。2人は自分たちの秘密と彼女自身の秘密、互いにばらさない同盟を組むよう持ちかける。この経緯から主人公3人はつるむようになるという流れ。
学園生活の描写、アイドル稼業と写真家、各々の夢の話、三角関係などの恋愛からみの青春描写などが綴られています。主人公の写真家の夢という設定をうまく使って、男の子たちの秘密を知るエピソードや進路がらみのドラマを作っているなあ。
恋愛要素としては、男2人と女1人、女の子の主人公が近しい男の子2人に同時に惚れられるというパターンの一種の三角関係がメインかな。といってもドラマチックぽくないというか、いい意味でさらっとした雰囲気なのが印象的。主人公は恋愛に疎いというか本当に「思ってもみない」表情の描写が妙に新鮮でした。
みなみ佐智
花とゆめコミックス全5巻 / 白泉社
ジャンル:少女・青春 / 好み度:★★★☆☆