時は明治場所は皇都東亰。陰陽師と修験道護法実護の娘・しずめと東京警視本署の密偵・源太。九十九神とそれを操る力である護法実の謎とは。そして協力な九十九神を作ろうとする奏白の思惑とは。
しずめは九十九神を宿し妖魔をしずめる能力を持つ少女、源太は護法院倉橋家を調べるという命により彼女と行動を共にすることになるという展開・・でいいのかな。
いわゆる退魔ものといっていいのですが、そのアプローチはファンタジーではなくサイエンス。主人公も宿している九十九神は人間の体に入ると異形の姿と能力を宿主に与えますがそれは異物が体内に入り発症する病のように捉えられているところが興味深かったです。まあバトルアクションは退魔ものそのものなのですが。
主人公の少女の置かれた立場は順風ではないものの常に明るく前向きでひたむきなところがポイントか。大食らいってのもいいね(笑)3×3EYESのようなある意味バディもの・・と見ていいのかな。
基本設定のアプローチは面白いのですが物語は著者らしい展開です。明治時代が舞台だしもうちょっと「ならでは」のエピソードも盛り込んでほしかった気もしたり。まあ著者のファンなら十二分に楽しめる内容かと。
高田裕三
講談社文庫全4巻 / 講談社
九十九眠るしずめ / KCデラックス全3巻 / 講談社
九十九眠るしずめ明治十七年編 / KCデラックス全4巻 / 講談社
ジャンル:青年・アクション / 好み度:★★★☆☆