封妖魔夜刀伝 SALADA

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悪行の報いから相馬神社の神主に姿を変えられ以後800年神社に仕える小さなカラス天狗・夜刀と、相馬神社の三女で一族の能力を色濃く受け継ぎ霊能力の高いとーこ。2人を中心に繰り広げられるオカルトコメディ。
主人公のとーこは、神社の三女で上の姉たちに比べ勉学運動能力は劣るいわゆるみそっかす。しかし神社の一族の血をもっとも色濃く受け継ぎ結界など霊的能力を持つ。そして彼女の傍らには普通の人には見えない小さなカラス天狗夜刀。彼は悪行の限りをつくす人間で相馬の祖先の神主に妖魔の姿に変えられ以後800年神社の使い魔になっている。
夜刀を人間に戻すという目的を基軸に、彼らの日常で起こる事件を描くという構成。主人公の能力に惹かれてやってくる神や妖怪が起こすトラブルを2人が解決していくという展開が多いかな。
夜刀が人間の姿に戻るには神主の謎かけの答えを見つけることですが、主人公の危機には一瞬だが人間の姿に戻れたりするという設定。神だの妖魔だのファンタジー系のキャラクターが多く登場するオカルト要素のある話。オカルトというにはちと軽く、コメディというにはちょいシリアスめな雰囲気。
主人公2人のオカルトな冒険と彼らの絆の描写が基軸なのでそれなりに障害やトラブルな展開はあるものの、人物描写とか登場人物たちの関係はいたって優しく、最終的に精神面でギスギスしたところがないのが特徴かな。
ただ読者置いてけぼり?と感じる構成がたまに見受けられました。主人公が結界などいきなり高度な霊能力を発揮するシーンが出てくるとか、ちょっと違和感を感じたんですよね。
基本的に1話完結形式で2人冒険を描くという構成ですがその内容は、神様とのトラブルとか異世界に迷い込みとか古今東西な設定と多種多様な展開、ぶっちゃけなんでもあり。もうちょっと共通した展開の羅列でもよかったんじゃないかとも。

SALADA
ボニータコミックス全10巻 / 秋田書店
ジャンル:少女・ファンタジー / 好み度:★★★☆☆